労使トラブルの実例

私傷病の場合

ポイント
日本では休職期間を設けているところがほとんどなので、休職期間満了後治癒していなく、自動退職条項があれば自動退職とすることができる
治癒(ちゆ)とは従前の職務を通常の程度に行える健康状態に回復したときを意味するが、当初軽作業に就かせれば程なく通常業務に復帰できる場合には、そのような配慮を行うことが義務付けられる場合もある。
解 説

近年うつ病を代表とする、精神疾患が問題となっています。労働者にこうした症状が出た場合、就業規則に休職規定が定められているか否かで対応は異なります。休職規定があれば、その規定に基づいて休ませます。しかし、ないとなると企業としてどのような対応をとるかを決めなくてはなりませんが、明確な基準でないと後日、訴訟問題となることもあります。規定はきちんと整備しておきましょう。

また、規定に休職規定があったとしても、満了時にどのような取り扱いをするのかを定めておく必要があります。自動退職とするのか、解雇とするのか、それにより対応が変わります。

さらに、ポイント2で述べたとおり、治癒は判例上、比較的ゆるやかに解されているので、状況によっては簡単に退職を命ずることが難しくもあります。

うつ病急増の今、私傷病となった労働者への対応が不可避です。特に事前の対応が重要で、規定の整備、医師の指定を明確にするなどの対策が必要です。