ネット・さかみち

娘と私の新しい時代/大瀧 恵子

 上の娘が今年中学生になる。子供時代に終わりを告げようとしている。日に日に背がのびて、女の子らしくなり、最近はまぶしいような感じさえする。

 精神面でも、母親の私や、離れて暮す父親に対しても、また会社に対してさえも、良いところも悪いところも飲み込んで、彼女なりに消化してどんどん成長していく。

 親と子であること以上に、人間同士としてお互いに認め合い、尊重し合っていこうと思いながらも、時には意見の相違があったり、痛烈な批判があったりで、思わず親の権威を振りかざし、反省する事頻りである。

 子供達がもっともっと幼なかった頃、ジャングジムのてっぺんから、私の胸に無心で飛び込んできた笑顔が忘れられない。あの頃が私と子供達の蜜月だったのだと思う。

 今後もその信頼を失わず、強くて優しい母親でいるには、相当の努力がいりそうだ。

 試行錯誤、四苦八苦、山あり谷あり(次々に出てきてしまうが)。子育てというより、自分育てなのだと思う。

 子供が物ごころつく前の子育ては、無駄と無我のくり返し。でも一日の中のほんの一時キラリと光る幸せを、他の誰でもないその幼い子が与えてくれたのだ。今の私の励みは、上の娘の一言。「ママはいつも一生懸命」

 ありがとう! またあしたも頑張るね。母親なんて単純なものだ。

1995年 さかみち 3号より
back close next