ネット・さかみち

お父さんのような/鈴村 真紀子

 ”大内さん、お元気ですか?”と、ふいに手紙を書きたくなります。

 大内さんと私の出会いは、私が事務所に入所して以来7年と半年になります。もう昔から知っているような、祖父では失礼ですネ、東京のお父さんのような存在でした。

 分室から事務所へ入ってくるといつも私の方へ寄ってきて「元気ですか。息子さんはどのくらいになられましたか。私の孫はもう大変なんだよ、この前はネ・・・」と、いつもご自分のお孫さんと、私の子供を比べて話しをしていきます。無邪気に楽しそうに話をしていく大内さんの笑顔が今も目にうかんできます。

 大内さんとは一時期、一緒に机を並べて仕事をしたことがありましたが、大変お世話になりました。仕事が成功した時は、一緒になって「よし、その調子で頑張りましょう。」といって、肩をポーンとたたいて喜んでくれたり、落ちこんで、やる気のない時は、様子をみていたんでしょう。おもしろい話をしながら励ましてくれたり、仕事のやり方等もいろいろ教えて下さいました。思い出せば、思い出すほど、あたたかい人柄の大内さんの姿が浮びます。

 ご生前の頃には、本当にお世話になりありがとうございました。
 ご冥福をお祈り申し上げます。さようなら……。

1997年 さかみち 5号より
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