ネット・さかみち

不思議な箱/川野 桂

ここ数年のインターネットの普及は目 覚ましいものがありますね。機械にはとんと疎い私も、周りの変化に焦りを感じ、パソコンを購入して悪戦苦闘している毎日です。

が、十一月に久しぶりに大分に帰省した私は、我が家に余りにも場違いな箱があるのに驚かされました。パソコンです。というのも、ウチの両親は私に輪をかけて機械オンチだから。聞いてみると案の定、折角繋いでるのにもかかわらず、買って三ケ月以上というものメールすら触っていないとのこと。口で使い方を説明しても仲々分かってもらえない。そこで、メールは私が東京に帰ってすぐ送ってみるね、ということになり、次はインターネットに興味を持ってもらおうと、例として父の名前で検索してみたところ、結果は一件。平凡な名前だし、同姓同名がいたんだろうと開いてみると、なんとウチの父本人!!地元別府でお祭の実行委員長をしていた時のコメントが、別府の金融機関のホームページに載っていたのです。私も勿論驚きましたが、なにしろ目立ちたがりの父の喜ぶこと!「世界のどの国で検索かけてもお父さんの名前だけが出てくるんだよ」と説明したため、がぜん面白くなったらしく、基本的な使い方だけを私から聞いてからは、同業者や趣味の剣道のホームページを開いて楽しんでいました。その後、メールがやり取りできるようになったことは言うまでもありません。

私が父からパソコンの裏技を教わる日も遠くはなさそうです。

2002年 さかみち 9号より
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