ネット・さかみち

関西人になれなかった関東人/田村 由香

私がすずき事務所に入所して2ヶ月がたとうとしております。早いものですね。

以前いたところも、やはり社会保険労務士事務所。もちろん、似たところも多いですが、違うところもいっぱいです。もっとも違う点は、関西と関東ということ。そうです、前のー事務所は大阪にあったのです。

もともと、東京生まれ、東京育ちの私が大阪に行ったのは、6年前それから5年(も!)、過ごしました。最初は驚き!の連発でした。文化が違うと同じ日本なのに違う国のよう。

まず、大阪にはルールというものがあまりありません。超混んでる梅田、なんばでもみーんな縦横無尽にに歩いているし、道路では、黄色信号は進めのサイン、赤信号は気をつけて進めのサイン、という調子。電車でも、並んで待っていても誰も線なんか無視で、横入りのおばちゃんに突き倒される始末。当然まわりから聞こえてくるのは関西弁。で、なぜか大きく聞こえるんですよねー、電車の中はとーっても騒がしい。初めて聴く言葉も多々。
「なんしか」(とにかく)
「めばちこ」(ものもらい)
「いらう」(さわる)
「ばちもん」(にせもの)
「さら」(新品)
「じゃいけーんでほい!」 (じゃんけんぽん)・・・。

すごい小さい子まで「あかんわ。ほんま、あかんたれやなー」などと聞いているとびびってしまうのは、私だけでしょうか。また、スーパーの品揃えも違います。お好み焼き粉は、最近関東でも見ますが、たこ焼き粉というものがあること、しかもあんなにたくさんの種類があるとは驚きです。

カップラーメンも関西限定のものがあったり、同じ銘柄のものでも味が違うそうです。赤いきつねも関西は関西だしの薄い色のスープなんだそうです。

結局5年間、関西弁をしゃべることもなく、(しゃべる気がなかったのではなく、「中途半端な関西弁やなー、しゃべらんほうがましやでー」と言われ、しゃべれなかったのです)終わってしまいました。

関西らしいことをしたといえば、阪神タイガースを応援し、自転車に「さすべえ」をつけたことでしょうか・・。〔注・・「さすべえ」・・自転車の前ハンドルにとりつけて傘をたたせる道具。両手でハンドルをもって運転できる利点があり、関西人のほとんどがつけているが、ちょっと格好がよくないので関東では誰もしていない。実質を取る関西、格好を気にする関東の差がはっきりでるもの。)

と、いろいろ変わったところを書いてきたものの、大阪は大好きです。みんなあったかくて、やさしい。そして、おおらか(アバウト、といったほうがいいのでしょうか)。

道を聞けば、その土地を知らないくせに、「ちょっと待ってーや」といって、他の道行く人に聞いて、10分も説明してくれたおばちゃん(結局、違う道だったけど)。

妊婦だったころ電車の中で「この子、妊婦やねんから席かわってやりーや」と大声で叫んでくれたおじちゃん。今も忘れられない、いい思い出です。

夏になると、もっと暑かった(気温も、人も)大阪を思い出して、また大阪のデイープさにはまってみたいなあと思う今日このごろです。

2004年 さかみち 11号より
back close next