ネット・さかみち

夏休みのさんざんな思い出/遠藤 真美

 今年の夏休み、両親と一緒に車で岩手に帰省しました。一週間ほど過ごし、東京へ戻る日のこと。

 東北道に乗り二時間ほど走ったところで、深夜ということもあり運転手(父)が眠くなったため、近くのPAで休憩をとることになりました。三時間近く車内で仮眠をとり、意気揚々と出発した矢先…数キロ走ったところで『仙台南IC-村田JCT間事故のため通行止め』という表示板が目に入りました。どうやら私たちが仮眠をとっている間に通行止めになってしまったようなのです。仕方なく仙台南ICでいったん一般道へ降りることに。

 ETC専用出口から出ると『仙台市内』と『山形方面』に道が分かれていました。「山形方面のはずはないからこっちだろう」ということで『仙台市内』の方へ。市内を一周し、ICの表示が見えたので一安心。…したのも束の間、そのICは仙台宮城ICという、仙台南ICよりもさらに手前のICでした。どうやら私たちは仙台市内を一周して、降りたICよりもさらに手前に戻ってしまったようなのです。

 どうしようかと三人でしばらくの間考えていましたが、結局「道もわからないし走っている間に通行止めが解除されるかもしれない」という安易な考えで、そのまま仙台宮城ICから高速へのることにしました。しかし仙台南ICへ着いても、やはりまだ通行止めは解除されておらず、結局再び一般道へ降りることに…。

 今度は先ほどの反省も踏まえ、ETC専用ではなく一般の出口から出て料金所の人に道を聞くことにしました。混んでいたこともあり、料金所のおじさんはイライラ。「ちゃんとETCの方から出るようにしてくださいよ!」と怒られながらも、なんとか精算してもらい、「『山形方面』の方へ出て二つ目の信号を左に行けば村田JTですから!」とキレながら道を教えてくれました。

 そのおじさんに教えてもらったとおり、山形方面へ行き、一つ、二つ目の信号を左に。「長かったけど、これでやっと帰れる~!」と私たちは大喜びしました。 しかし…何かおかしい…。
なんと行き着いた先は村田JTではなく病院の駐車場だったのです。たしかに二つ目の信号を左に曲がったはずなのに…。私たちはもう泣きそうになっていました。 仕方なく引き返すと、途中でタクシー会社があり、その会社の人が大きく手を振って叫んでいました。「違う、違う、二つ目じゃなくて四つ目の信号だよ!」話を聞くと、料金所で間違った情報を教えられ、私たちと同じような目に遭った人が他にもたくさんいたらしいのです。そのためその人はそこで道案内をしていたそうです。

 あの料金所のおっさんめ~!また路頭に迷うところだったではないか!
四つ目の信号を曲がってようやく村田JTに行き着きましたが、無事東京の自宅に着いたときには私たちはすっかり疲れ果てていました。

 高速道路ではたった十数キロの距離を三時間近くもかけて走っていたとは…。もう二度とあんな目には遭いたくありません。

 通行止めは深夜一時半頃から始まり、解除されたのは朝七時過ぎでした。いったいどんな大事故があったのかと気になり、ニュース番組や新聞をくまなくチェックしましたが、関連したニュースは少しも流れていませんでした。そんなに大きな事故ではなかったのに、五時間半近くも通行止めにしていたのか、そもそも事故なんて本当にあったのか? とまで思わず疑ってしまいたくなる出来事でした。

2007年 さかみち 14号より
back close next