働き方改革により、時短勤務やフレックス、テレワークなどの多様な働き方を導入する企業が増えています。一方、多様化・複雑化する勤怠を適正且つ効率的に管理するには、クラウド型の勤怠管理システムの導入が必要不可欠となってきています。
本記事では、勤怠管理クラウドのメリット・デメリットと導入・運用に失敗しないためのポイントについてまとめています。
是非、勤怠管理クラウド導入の参考にして頂けると幸いです。
勤怠管理クラウドのメリット
1. 勤怠管理クラウドのメリット
① マンパワー削減
日々の出退勤の打刻から有休・残業・出張申請に至るまで、様々な勤怠が自動集計されます。これまでのように給与計算時期に手作業による集計の必要はありません。また、複数の支店がある場合、本社にて一括でリアルタイムに勤怠を確認することができます。わざわざ各支店からタイムカードのデータを送ってもらう必要もありません。
② 適正な労働時間管理
会社に寄らず直行・直帰する場合もスマホで出退勤の打刻ができるため、労働時間を適正に管理することができます。昨日何時まで仕事していたか思い出せなくて、適当な時刻を退勤時刻とする必要はありません。外出先であっても仕事を終えたら、その場で退勤打刻をすることができます。
③ 給与計算クラウドとのAPI連携
勤怠管理と給与計算のクラウドをAPI連携させることで、毎月の給与計算で必要となる勤怠データを容易に給与計算クラウドに取込むことができます。わざわざ勤怠管理システムから勤怠データをCSVでエクスポートして、それを給与計算システムにインポートするといった手間も掛かりません。
勤怠管理クラウドのデメリット
2. 勤怠管理クラウドのデメリット
クラウドを導入したから、後は何もしないで自動的に勤怠集計されると思うかもしれませんが、それは間違いです。適正な労働時間管理のためには、日々の勤怠管理や従業員に対しての運用ルールの継続的な指導が必要不可欠となります。これを手間と捉えてしまうのであればデメリットになります。
失敗しないための導入・運用時の注意点
3. 失敗しないための導入・運用時の注意点
① 自社の運用を把握する
特に中小企業においては、自社の勤怠管理の運用がどうなっているかよく分からない、そもそも決まっていないということは多々あります。それではクラウドの初期設定は上手くいかず導入失敗となります。失敗しないためにも、まずは運用の現状をしっかりと把握し、自社がどのような運用にしたいかを決めてから設定しましょう。
② 自社の理想を100%実現しようとしない
現在あるクラウドではどんな運用にも対応できるわけではありません。自社の理想となる運用を実現するためには、クラウドだけでなくエクセル等を活用することも必要になります。それでも理想を100%実現できないかもしれないことを念頭に置きましょう。
③ 専門家による運用チェック
誤った勤怠管理の運用は、従業員による未払残業代の請求へと繋がります。クラウドを導入するタイミングで、是非、社労士によるチェックを受けましょう。
④ 専門家による初期設定および運用支援
クラウドに限らず勤怠管理システムを設定し運用を継続していくためには、「システムの機能に関する知識」と「勤怠管理に関する法的な知識」の両方が必要となります。是非、社労士による初期設定および運用支援を受けましょう。
まとめ
4. まとめ
勤怠管理クラウドを導入することで得られるメリット・デメリットと導入・運用に失敗しないためのポイントについてご理解頂けたことと思います。是非、勤怠管理クラウドを導入して勤怠管理にかかるマンパワーを削減すると共に、適正な労務管理を行っていきましょう。